2007年07月03日

「拷問室の妖精」第2章・その7

 女は片足を吊り上げられ、もう一方の足には鉄球を付けられ、両足を大きく開いた状態で揺れていた。
 まさに股裂きだ。
 4つの鉄球は足首にぶら下がったまま、床から30センチのところで回っている。
「うっ、う」
 女が苦しそうに上半身を曲げ伸ばしすると、鉄球はかすかに揺れる。しかし大きくは動かない。かなりの重量なのだろう。
「ひっ、ひい」
 女が騒ぎ始めた。マスクの男が鞭を持っていた。前の女のときは3メートルもあるような長い鞭だったが、今度のは1メートルの短い鞭だ。
 男が鞭を軽く振ると、鞭の先がきらきらと輝いた。金属片を埋め込んであるのだろうか。
 男は鞭を振り下ろした。大きく開いた女の股間にそれは直撃した。まるで金属線が共鳴するような音がした。嫌な音だった。
「ぎいいっ」
 女は悲鳴をあげた。上半身がのけぞった。男がもう一度鞭で打つ。金属音が響く。
「ぎやっう」
 女の体が上下した。鉄球が揺れを大きくした。
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2007年07月01日

「拷問室の妖精」第2章・その6

 男がロープを緩めると女の足がそろい、男がロープを引くと女の足が開く。
 男は何度かそれを繰り返していた。楽しんでいる風だった。時々、足を開かせて、女の股間に指を入れこねくり回したりした。
「う、うう」
 女はその度に低くうめいていた。
 やがて男はロープを思い切り引いた。
「ひいい」
 女の足が大きく開いた。男は床から黒いボールを拾い上げた。重そうに見える。私は双眼鏡を目に当てた。金属の光沢が表面に見えた。
「鉄球か?」
 鉄球の上部にはカギの手が付いていた。そのカギの手を、男は女の足首に巻いたロープにくわえさせた。女の足が自然と降りていく。
 床には黒い球体はいくつも転がっていた。男はひとつずつ拾うと、女の足首にぶら下げていった。
 男が4つめの鉄球をつけたとき、女の足は完全に降り切った。
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2007年06月29日

「拷問室の妖精」第2章・その5

 女は片足だけの逆さ吊り状態になっていた。吊られていない方の足が不安定に動いている。宙を蹴るような動作を繰り返していた。
 両足をそろえていたいのだろうが、力が続かず縛られていない足が下に降りてしまうようだ。それをまた上に戻して両足をそろえようとする。
 その繰り返しだ。
 側に立っていたマスクの男が手を伸ばして、空中でうろうろしている女の足首をつかんだ。そのまま下に引きずりおろした。
「ひいいっ」
 女の声が聞こえた。体が大きく波打つ。
 足が折れたのではないかと、私は思わず身を乗り出した。そのくらい、マスク男のやり方は乱暴だった。
 男は女の足首にロープを巻き始めた。1回2回と結び目を作っていく。念入りだ。
 ロープを結び終わると男は手を放した。女の足が上に伸びていく。
 だが、男がロープの端を掴んでいた。男が手を動かすと、女の足首がロープに引かれて動いた。
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2007年06月28日

「拷問室の妖精」第2章・その4

 私は思わず言った。
「じゃあ俺は口を割らないほうに賭けよう」
「それはお勧めいたしかねますが」
「いや、もう決めた」
「さようで。一口100万円でございますが何口ほど?」
 私は少し時間を置いて言った。
「2口、いや5口だ」
 今夜だけでいくら使っているのだろう。
 小さな端末に表示されている数字が「12:1」から「4:1」に変わった。
「ようし」
「後悔されなければよろしいですが」
 画面に「CLOSED」と表示された。同時に「申し込みは終了です。倍率は4対1です」と女性の声が聞こえてきた。同じ言葉が繰りかえされる。
「始まりましたな」
 下の舞台では、片足を吊り上げられた女が宙に揺れていた。
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2007年06月27日

「拷問室の妖精」第2章・その3

 ゆっくりと女の片足が吊り上げられていく。女は床に転がったまま、足が上がっていくのにまかせていた。慣れているようだ。
「倍率が偏っているようですな」
 男の言葉に私は振り向いた。
「倍率?」
「はい、12対1となっております。ああ、説明申し上げておりませんでしたな。これは賭けでございます」
 脇の机の上に小さな端末がある。その緑色の画面に「12」と「1」の数字が表示されていた。
「あの女が拷問によって口を割るか割らないか、観衆の皆様が予想しておいでなのです」
「皆、口を割るだろうと思っている?」
「左様で。6週目になりますと、たいそうきびしい責めとなりますので、耐えられるものではございません」
 男の口調は楽しそうだった。
「ここまで来たのも不思議なほどで」
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2007年06月26日

「拷問室の妖精」第2章・その2

「6週目?」
「左様で。最初の拷問に耐えぬけば、翌週には次の拷問が待っております。更に耐え抜けば、また次の拷問が待っております」
「ずっと拷問と言うことか?」
「拷問に耐えれば、それなりの報酬を得ることができます。1週ごとに報酬は大きくなりますので」
 その報酬が借金を超えるまで女は拷問に耐えなければならないということか。
「あの女の借金は?」
 男はこたえた。
「無限大でございます」
「無限大?」
「あの女の場合は特殊な事情でして、ある方の悲しみが癒されるまで続くことになっております」
「悲しみ?癒し?」
 よくわからない。
「詳しい事情はお話できませんので、おや、ショウが始まったようです」
 下の舞台では、女が片足を吊り上げられていた。小太りな男はもういない。代わりに鞭を持った男が立っていた。
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2007年06月25日

「拷問室の妖精」第2章・その1

 下の舞台がざわめき始めた。「拷問」が始まるようだ。
「はるかあ」
 男のだみ声が聞こえた。小太りな男が女に近づくのが見えた。
「あの男は?」
「ごひいきの方でございますな」
「下でも見れるのか?」
「特別に料金をいただければ御覧になれます。拷問中はいろいろと液体が飛んでまいりますので、お勧めはいたしませんが」
 目を戻すと小太りな男が女にまとわりついているところだった。写真を撮っている男も見える。
「記念写真か」
 私は双眼鏡をのぞいた。やさしい顔をした女だった。小太りな男が隣に並んで胸をさわっている。女は泣きそうな顔をしていた。
 小太りな男が乳房を乱暴につかむと、女は顔をしかめた。嫌がるというよりも、痛いという顔だった。
 よく見ると女の体は、傷だらけだった。まだ、拷問の前だというのに。
「もう6週目でございますから。これまで受けてきた傷が残っておるのでしょう」
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2007年06月24日

小説の蔵出し

制作途中の小説が未公開のまま眠っているので、順次公開していこうと思います。このまましまっていても仕方が無いですし。

ほとんどの小説は完結していないのですが、途中まででもお楽しみください。
posted by AWAWA at 13:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

「拷問室の妖精」第1章・その9

 部屋は、私と最初に金を渡した男の2人だけに戻った。
「ひょっとして、酷い目にあうのか」
 女が繰り返し抱いて欲しいと言っていたのを思い出して、私はたずねた。
「どうでしょう。私は知りませんが。しかし」
 男は続けた。
「お客様は残酷なことをされますな」
「ん?」
「あの女は来週もまた拷問を受けます。そのときも、またお客様が助けてくれることを期待するかもしれません」
「ああ」
 考えてもいないことだった。
「そして助けてもらえなかった時に、女は何をおもうのでございましょうね」
「うむ」
「お客様、ここでは仏心は無用です。それが出来ないのなら、ここにはいらっしゃらないことです」
「そうかもな」
 次の舞台が始まった。やはり裸の女が引きずられるようにやって来た。大柄で色の白い女だった。女は顔を上に向けて首を回した。そこに助けてくれる何かを探すように。私は窓際でその目を見た。
 それが私と遥との出会いだった。
posted by AWAWA at 13:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 拷問室の妖精

2007年06月18日

小説一覧

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