2007年08月27日

「拷問室の妖精」第3章・その8

 次の場面では3人の男たちが遥を引きずり回していた。
「ほら、コイよ」
「おせえぞ」
遥は両手を頭の後ろに組んでいる。おそらく縛られているのだろう。男の一人は鎖を持っていて、遥の首輪につながっていた。
「おせえんだよ」
男が鎖を乱暴に引く。
「あっ」
 遥はバランスを崩した。横にいた男がその足をはらうのが見えた。遥は倒れて地面にころがった。
 男は大笑いを始めた。
「ひゃひゃひゃ」
 別の男が遥の髪をつかんだ。
「なあに倒れてるんだよお」
「いやがってんのか」
「バカにしやがって」
「くそ豚が」
 首輪を持っていた男が腕を振った。首輪が遥の顔を打つ。
「ひいっ」
 別の男が遥の腹を蹴った。2度、3度。遥は転がって逃げようとする。
大笑いをしていた男が、遥の尻を踏んだ。
「逃げてるぞ、こいつ」
「逃げるなんておかしいよなあ」
「おれたち会員だぜ」
「おら立てよ」
「はやくしろよお」
「白ブタ、ぐずぐずすんなよ」
 遥はよろよろと立ち上がった。腕は頭の後ろで組んだままだ。顔の左側が赤く腫れていた。鎖で打たれたところだ。
 煙が流れてきて私は我に返った。
「えらい真剣に見てはりますな」
 小太りの男が目を細めていた。
「いや、そういう訳では」
「まあまあ、きれいな女がめちゃくちゃされとる。男なら興奮してしまいますわな」
 小太りの男は、葉巻を灰皿にすりつけた。やはり、ほとんど吸っていない。
「若い人にはたまりませんやろ」
「あの」
 私は話題を変えたくて言った。
「あの3人もここの会員なんですか?」
「ああ、そうやけど」
「ずいぶん若いですね」
 画面ではまだ20そこそこに見える。
「ああ、この子らの親が会員なんや。あほな子ほどかわいい言うやろ、この子らはみんなあほやから、親はかわいがって好きなことさせとる訳や」
「しかし、こんなことまで子供にさせるとは」
「とんでものう、あほな子やからな。ろくな大人にはならへんわ。ほんま、わしの遥ちゃん、乱暴にあつかいくさって」

posted by AWAWA at 07:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 拷問室の妖精
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