2001年02月04日

変態合宿(07話)下書・股間拡張治療



八重子達は重い腹を抱えて石段を降りた。そういえば今日はまだ食事を取っていなかったが、食欲はまったく無かった。胃の中で水がちゃぽんちゃほんと鳴っているのが聞こえた。

日が暮れたあとは、個別指導の時間ときいた。個人の治療を受けたいという希望を受けて、個人にあわせた治療を行なうのだという。

まだ2日目ということもあって、治療を希望する参加者はいなかった。院長が、橙の佐賀沙織と紫の女子大生を呼び、あとで色紙のついた部屋へ来るように告げた。朝の気集療法ができなかったので、補うためだろう。
「他にも療法を受けたい方は、各自のお部屋にお入りになってお待ちください」
八重子は院長達と秘密で打ち合わせをするために、少しあとに部屋へ行くつもりだった。

部屋の女性達はぐったりして元気が無い。床の上に転がっている者もいた。
「風呂いこう」
「いこか」
女子大生の2人が部屋を出て行った。どちらかといえば元気なようだ。

しばらくして八重子も風呂へ行った。湯船には女子大生が2人並んで漬かっていた。
「こんばんわ」
「こんばんわ」
「こんばんわあ」
八重子も湯に入った。手足を伸ばすと気持ちが良い。
「矢野さん、あんまり漬からないほうがいいですよ」
「え?どうして」
八重子は水が喉から出かかって咳き込んだ。急に吐き気がしてきて驚いた。あわてて湯から出て脱衣場に走った。洗面台に戻す。水があとからあとから出てきた。
「大丈夫ですか」
香織が半身を出して心配そうに見ている。
「ええ。全部、吐き出してしまったみたい」
おなかが軽くなった。
「私達もそうだったんですよ」
「そうなの?」
「多分、お風呂のせいじゃないかな」
香織も友人も湯に入ってしばらくして、吐いてしまったのだという。
「水圧のせいかもしれない。胃が押されて収縮したのかも」
吐いたおかげで、気分が楽になった。

「私のかばんが部屋に無いの。片付けたんだって。合宿が終わるまでは絶対渡さないんだって。なんなの」

「でも苦しいほどさ、なんか、ご利益ありそうだよね」
「それはあるね」

「私、今夜、何されるのかな」
紫の女子大生が不安そうに言った。
「あけみは昨日の夜の診察はうけた?」
「うん」
「あんなこと、されるんじゃないの?」
「また。やだなあ」
しばらく無言になった。
「香織は診察はどんなことされたの」
「え、いっしょだと思うよ」
「矢野さんも診察を受けたんですよね?」
「ええ」
実際は彼女らの診察を覗いていただけだ。
「どんな診察でした?」
「え、ちょっと言いにくいな」
「私はね」
香織が言い出した。
「気の流れは股からおっぱいに抜けると説明があって、胸とあそこをちょっと触られたくらいかな」
「あ、いっしょだ」
香織の簡単な説明では、昨夜の乳首を執拗にいじられ、性器をもてあそばれたことは伝わってこない。この子は本当にその程度だったと思っているのだろうか。
「矢野さんもそうです?」
「そうね。同じだと思う」

*

八重子は「青」色の紙が張ってある戸口から部屋に入った。奥の壁を軽く叩くと、壁が横に動いた。森田だった。
「やあ、いらっしゃい」
食事の後のようだった。ちゃぶ台の上に皿が並んでいる。
「矢野さんの分もありますぞ、冷めてしまいましたがな。いかがですか」
院長がのんびりとすすめる。トンカツだった。八重子は遠慮した。
「今日は1日御苦労様でした。お疲れでしょうな」
院長がねぎらいの言葉をかけた。
「いえ、仕事ですから」
「ほほお、お疲れのところ申し訳ないが、さて、どうですかな、目星のようなものは付きましたかな。せかすわけではありませんぞ。なにやら手掛りのようなものは」
「いえ、まだ残念ながら」
八重子は部屋を見回した。着る物を用意してくれるということだったが、見たところ何もなかった。
「あの、すみませんが、何か身につけるものがあれば」
「おお、そうでしたな、忘れておりました。次回は必ず」
「お願いします」
八重子は丸1日丸裸のままだ。

八重子は今日1日考えていたことを話した。
「参加者の中に片桐の協力者がいるとして、何かの証拠を掴んだとします。ただ、その場合、どうやって片桐に渡すのか連絡方法が謎です」
「ん」
院長は先を促した。
「ここには電話はありますか?」
「いや」
「緊急の連絡方法は?」
「何かあったときはふもとから登って来てもらうことになっておりますな」
「一番近くの人家は?」
「目に付く限りは無いですな」
「だとすれば、協力者は片桐に直接渡すという方法をとるしかないと思います」
「というと」
「片桐はこの近くにいると思われます」
「ほう」
森田が身を乗り出して言った。
「そりゃ無理だ。合宿をこの場所でやっているのは奴は知らない。それは秘密だからな」
「グランドホテルで集合というのは知っているはずですね」
「ああ」
「そこから尾行してくれば、ここだというのは分かるでしょう」
今度は林田が言った。
「このところ気になって門を確かめに何度もいっているが、誰もこじ開けた気配はない」
八重子は山登りの途中に見た金網の門を思い出した。
「山に登るにはあの道しかないのですか?」
「無理すりゃ、どこからだって登れるだろう。たいした標高もないしな。しかし、女の足じゃ無理だろう」
片桐はあの門の中には入っていないのかもしれない。
「でしたら、あの門のところで証拠を受け取るつもりなのかもしれませんね」
「証拠というが、一体何なのじゃろうね」
「え、たとえば写真とか」
今日の合宿の内容を写した写真があれば、間違いなく良い証拠になるだろう。普通の治療行為ではないのは明らかだ。
「しかし、参加者の皆さんは文字通り丸裸ですぞ。写真を取ろうにもカメラも無い。最近は小型のカメラなどもあるようじゃが、それすら持っておらんのですからな」
「証人になるつもりなのかな」
「どういうことだ?」
林田が森田に問うた。
「合宿が終わったあとに、私はこんなひどい目に会いましたと訴えて出るつもりじゃないのか」
八重子は言った。
「その場合、身体にひどい傷が残っていない限りは、物的証拠の有無を争点にすれば、訴えには負けないでしょう。何人もが訴えれば別ですが」
「そうなのか。ビデオもあるしな、訴えるのはいないだろう」
八重子は診察の様子を撮影していたことを思い出した。
「じゃあ、奴が狙っているのは何なんだろう」

*

覗き穴の向こうでは、佐賀沙織が両腕を上げた姿勢で立っていた。腹が膨らんでいる。きゃしゃな身体なので一層目に付く。まだ風呂には入っていないのだろう。
「もうすこし足を開いて」
沙織の前には白衣の男がしゃがんでいた。「股間拡張治療」を行なうところだった。

八重子のすぐ隣で、院長がささやいた。
「橙さんは男性経験が少ないようですな。まあ、じき慣れるでしょう」

白衣の男の手にはグロテスクな形をしたものがうごめいていた。電動バイブだ。白衣の男はバイブを沙織の股間に突き刺した。
「う」
沙織は顔をしかめた。
「腰を突き出して」
「足を前に」
沙織は白衣の男の指示に従おうと、身体を反らせたり、足の位置を変えたりする。その間にも白衣の男はバイブを上下させた。沙織は苦しそうに眉を寄せた。
「う」
「く」
乳房と膨らんだ腹が揺れる。

院長は覗き穴を閉じた。
「ここはこのくらいで。あちらも始まっているはずですよ」
院長は別の覗き穴を開けた。紫の女子大生の部屋だった。「治療」が始まっていた。

秋田あけみが、佐賀沙織と同じ姿勢をして顔をゆがめていた。足元の白衣の男がしゃがんで、手にしたバイブをあけみの股間に突き刺していた。
「うう」
あけみの腹は水を吐いたおかげで膨らんでいない。きれいな腹が激しく上下していた。
「もっと足を前に出して」
「息を吐く」
あけみも白衣の男が出す指示にしたがって、身体を動かしていた。白衣の男がバイブを上下させると、あけみは歯をかみ締めた。
「うっ」
「ううっ」
身体が小刻みに震えている。

白衣の男はバイブを置いた。八重子が終りかと思ってほっとしていると、別のバイブを持ち上げた。床にはバイブが何本も転がっていた。今度のバイブは最初のより太いように見えた。

白衣の男はあけみの股間にバイブを押し当てた。
「うっ」
あけみの体が浮き上がる。
「足が後ろに下がったぞ」
「前に、前に」
「は、はい」
あけみは腰を突き出した。白衣の男がバイブを更に奥に突き上げた。
「ひいっ」
あけみは悲鳴をあげた。
「だんだんと太くしていくのですな。慣れていただければ、気集療法もおできになるようになるでしょう」
院長がのんびりと言った。覗き穴を閉じる。

八重子は沙織やあけみの苦痛に満ちた様子を記憶から振り払って言った。

*

院長は佐賀沙織の部屋の覗き穴をあけた。
「おやおや、まだ続いてますな」
院長は楽しそうに言った。あれから30分以上たつ。

沙織は汗だくになっていた。右半身にある斑点が赤く色づいていた。何十という斑点が沙織といっしょに揺れている。
「もう休ませて……」
沙織は息もたえだえの様子だった。口を大きく開いている。
「まだ7本目ですよ。あと3本です。頑張ってください」
白衣の男は沙織の足元にあいかわらずしゃがんでいた。

八重子は白衣の男が持っているものを見て驚いた。バイブではなく鉄管だった。鉄管を沙織の股間に突き刺して上下させていた。
「はあ」
「ひい」
「はあ」
沙織はあえいでいた。口元に液体の流れたあとがあった。胃の中の水を吐き出したのかもしれない。
「もうだめ……」
白衣の男がぴしゃりと沙織の腿を叩いた。
「気をしっかり、もう少しですよ」
「はあ、はい、はあ」
白衣の男が鉄管を押し込むと、沙織は身体を持ち上げた。
「ひい」
ごぼっと口から水が噴き出した。

*
posted by AWAWA at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 変態治療院
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